人知れず湖の底に沈む何か

作品集: 最新 投稿日時: 2014/06/07 11:55:19 更新日時: 2014/06/07 11:55:19 評価: 9/9 POINT: 58 Rate: 1.66
 こんばんは、今日は皆さんに一つ見ていただきたい物語があります。
私達妖精には皆さんのように物語を語り継ぐ風習も能力もありません。
だから出来る事ならば私の代わりに、皆さんにこの物語を記憶していただきたいのです。
勝手なお願いだとは承知していますしもちろん強制するつもりもありません。
ただ、この物語を見て少しでも私達妖精について理解していただけたらそれだけでも嬉しく思います。
そう……申し遅れました、私はこの物語の案内役をさせて頂く大妖精です。
それでは……妖精と人間、その想い間にそびえ立つ壁に挑んだ二人の物語、その幕を開けさせていただきます。


 彼は近所でも変わり者だと有名な子供だった。
同じ年頃の友達と遊ぶでもなく、何度大人に咎められようとも危険な森へ一人で分け入り、何をしているのが誰にも言わないがとにかく夜遅くに帰ってくる。
若干十歳の少年にしては遅い帰りに両親も毎日気を揉んでいた。
そんな親の気持ちを知ってか知らずか少年の森通いは日に日にひどくなる。
終いには学校へも行かず朝から晩まで森の奥で過ごすようになってしまった。
もちろん目的もなくそんな事をしているわけではない、目的は誰にも言わず彼だけの胸にしまっているのだ。
彼は森で妖精に会っていたのである。
いや、会っているという表現は少々語弊がある。
実際には妖精が遊んでいる姿を遠くから眺めてそれを絵に収めていたのだ。


 彼は気付かれていないつもりだったようだが妖精達も普通の人間なのに毎日危険な森へやって来る変わり者の事に気付いている。
しかし特に危害を加えてくるでも無くもしその気があっても特別な力を持つでもない彼を妖精達はそこらの石ころと変わらない程度にしか思っていなかったようである。
妖精は総じて好奇心旺盛だが興味の無い物事に対してはとことん無頓着だ。
だが人間にも彼のような変わり者がいるように妖精にも変わり者はいる。
そこらに転がっているなんの変哲もない石ころに興味を示し好意を抱くような変わり者が。


 いつものように彼はちょうど塹壕のようになった窪地に隠れて水遊びする妖精を眺めて絵を描いていた。
習うより慣れよとはよく言うもの、この頃になると彼の描く絵は大人の画家の作品と比べてもなんら遜色無い域に達していた。
「今日はあの子はいないのかなぁ……」
手を休めずに独り言を漏らす少年、あの子とは彼が最近一番気になっている妖精の事だ。
涼しげな風を思わせる水色の髪に白い肌、混じり気の無い氷のような透き通る羽を持つ妖精。
幼い彼自身まだ恋愛感情を自覚はしていないからわからないのだがその妖精は彼の初恋の相手なのだ。
少々残念に思いながらも彼はいつものように時間を忘れるほど夢中で絵を描き続けた。
集中していた少年だっだが突如、急激な寒気を感じて思わず鉛筆を落としてしまう。
「なんだろう、今の」
慌てて落とした鉛筆を探そうと周囲を見回す少年。
「あっ!」
さっきまで自分以外には誰もいなかったはずの窪みに誰かがいる。
しかも少年が座っているすぐ隣である、絵に夢中だったとはいえなぜ気付かなかったのだろう。
怯える彼の視界に映ったのは鉛筆を拾ってニヤニヤと笑う妖精の姿だった。
人間で言えば彼と同じか少しだけ年上に見える体からほんのりと冷気を振りまくその妖精こそ彼が気になっている氷精なのである。


「おー、あんた絵うまいのねー」
氷精は少年の持っている紙をのぞき込んだ。
揺れる髪から立ち上る仄かな甘い香りを含んだ冷気が少年の鼻腔を擽る。
初対面の、しかも相手は人間なのにまるで仲のいい友達と話すように気さくな氷精の態度にうぶな少年の心臓は張り裂けんばかりに高鳴った。
「そうだ!あたいの絵描いてよ、かっこいいやつ!」
もちろん氷精の絵はこれまでに数え切れないほど描いている。
だが氷精の絵に限らず妖精の絵はすべて宝物として厳重に隠してあるので描いた本人以外の目に触れた事は一度も無い。
「あたいの家でさ、この最強のチルノ様がモデルになったげるから、ね!」


 少年が半ば強引に手を引かれて連れて来られたのは森から少し離れた湖の畔に建てられた場所、人間の感覚では家と呼ぶにはあまりに質素な氷のかまくらだった。
人間の大人では入るにも苦労するだろうが妖精とあまり体躯の変わらない少年は難なく入る事ができた。
チルノと名乗った氷精は狭い部屋の真ん中で腰に手を当てて仁王立ちしていさる。
少年はその姿を言われるまま絵に収めていたが実際のところそれどころでは無かった。
初恋の相手にいきなり手を引かれて部屋に連れ込まれたのだ、しかも部屋はかなり狭く互いの息遣いまで聞こえるような場所である、思春期を迎えたばかりの少年には刺激が強過ぎるのも無理は無い。
それでもこんな近くで妖精を見るのは初めてな少年はチャンスとばかりに張り切ってその姿を絵に描く。
極度の緊張と興奮から震える手で描いたものだが、それでも完成した絵はこれまでよりもずっと出来がよかった。


「すごーい!この紙からあふれでる最強っぷり、まるで本物みたいじゃない?!」
描き上がった絵を見たチルノは素直に感嘆の声を上げた。
なんだかよくわからない褒め方だがチルノの満面に浮かべた笑顔を見れは喜んでくれているのは明らかで、またそんなチルノを見られた少年も満足感でいっぱいだった。
「それじゃあたいからご褒美をあげる」
褒められてはにかむ少年に抱きついたチルノがいきなり唇を重ねた。
突然の行為に驚いた少年は思わずチルノのひんやりした体を壁に向かって押しのけてしまう。
「あいた!」
どうやら壁に頭をぶつけてしまったらしく目を白黒させて後頭部をさするチルノ。
だからといって怒るでもなく改めて少年の目の前に立ち彼の赤くなった顔をじっと見つめた。
「ふふふ……あたいの事嫌いなのかな?」
笑いながら悪戯っぽく答えのわかりきった質問をするチルノに少年はブンブンと首を振って答える。
「そうでしょ、だったら逃げなくてもいいじゃない」
今度は驚かさないようにさっきよりそっと抱きつきもう一度唇を重ねる、少年の肩が小さく震えてはいたがもう拒絶はしなかった。
しかし緊張からか、まるで動かない木人形のように力の入った直立不動で恥ずかしさから視線もチルノの事を見る事が出来ず宙に泳がせている。
「うぶなんだね、ガチガチになってるじゃん。ま、人間の子供はこんな事しないだろうししょうがないかー」
唇を離したチルノが冷たい手を少年の下半身に這わせる。
「えっ……」
子供らしく動きやすいよう緩めのゴムで腰に留まっているズボンにチルノの冷たい手が入り込むと少年が短い呻き声を上げた。
チルノの手はさらに下穿きの中にまで入り込み子供なりに限界まで大きくなった小さな肉棒を撫でている。
「や……やめてよ、そんな汚いところ……」
少年にはまだチルノの意図は理解できなかった。
自分でも風呂と厠でくらいしか触らないところにいきなり他人の手を突っ込まれたら戸惑うのも無理はない。
「怖がんなくていいのよ、あたいの手にびゅーってしていいからね」
そう耳元で囁いたチルノがまた唇を重ね、今度は軽く舌を入れる。
どうすればいいのかわからない少年はただされるがままで突っ立っていた。
だが体のどこかから高まってくる今まで感じた事のない何かに内心怯えていた。
「あっ……」
前触れもなく、少年が体を震わせてパンツの中に人生初の射精をした。
「えー、もう出しちゃったの?」
「あ……ごめん……」
なんだかよくわからないが反射的に謝ってしまった少年。
「しょうがないなー、こう見えてあたいも忙しいから続きはまた今度ね」


 少年は自分の描いた絵を初めて自分以外の相手に見せ、それを贈り物として手渡した。
それも当の妖精自身に、である。
帰り道何度もこれは夢なのではないかと疑ったが汚れた下着の嫌な感触は間違いなく現実に起こった出来事だと知らしめてくる。
そしてそれを考えれば考えるほどひょっとして自分は人間としてとんでもない禁忌を犯してしまったのではないかと恐ろしくなってくるのだった。
やはり人間は妖精に近付いてはいけないのてはないか、だから大人達は自分が森へ入るのを咎めたのではないだろうか。
彼にちゃんとした性の知識があればそうは思わなかっただろう、だが彼はまだそんな経験をするには幼すぎたのだ。
恐らく自分以外の人間が立ち入る事は無さそうな暗い森の奥、柔らかそうな地面を探して土を堀り汚れた下着を埋める。
今日の出来事は全て忘れてしまおうとする気持ちからの行動だった。
そしてその日から少年は一切森へ入る事をやめてしまったのである。


 案内役の大妖精です。
ここではまず二人の出会いの物語を見て頂きました。
皆さんの住んでいる世界にも人間と妖精の恋物語はたくさんあると聞いていますがそのほとんどは種族の違いという壁に阻まれて悲しい結末を迎えているようです。
この二人はどうなるのでしょうか、次は二人の出会いから十年後の物語を見て頂きたいと思います。


 まだ生まれて間もないチルノは家の壁に貼られた一枚の絵を眺めていた。
質は最悪だが子供でも手に入れられる安物の紙に描かれた自身の絵。
十年の時を経たそれは紙の劣化が酷く、目を凝らさなければそこに描かれたチルノの姿が見えない程になっていた。
「よし、思い出した」
妖精は人間や妖怪と違いちょっとの拍子に命を無くしてしまう代わりにまたすぐ同じ姿で現れる。
妖精自身の言葉を借りるなら彼女らはそれを「一回休み」などと表現しているようだ。
一回休みを経て次にまた幻想郷に現れた時、前回の記憶をすべて綺麗に受け継いでいるわけではない。
しかしこの絵のように記憶を蘇らせる強い切っ掛けになる物があれば、それに関わる部分は鮮明に思い出す事が出来るのだ。
なのでどうしても忘れたくない事がある妖精は新しく生まれてまず向かう事になるであろう自分の住処に切っ掛けを仕込む事がある。
チルノもまたそのようにしていたのだがこの絵は段々と色褪せて記憶を呼び覚ます切っ掛けとしての力は弱くなってきていた。
このまま劣化が進めばいつか彼の事を思い出せなくなってしまうのはチルノ自身にもわかっている。
「いやだ……このまま忘れたくない」
短く呟いたチルノは決意に満ちた表情で森を後にした。


 あの日からまったく見た目にも中身にも変化の無いチルノとは対照的に少年はすっかり大人の男になっていた。
まだ彼が未成年の頃に早逝した両親の残した家に一人住み、自分で描いた絵を売って生活の糧とする気ままな生活。
あの日以来まだ森へ入ってはいないが脳裏に焼き付いた妖精の姿は今も絵に描き続けている。
しかし相変わらずそれを誰にも見せる事は無く、生活の糧にするのに売っているのは妖精とはまったく縁も由も無い美人画や風景画ばかりだった。
まだ若い彼の描く絵だがその才能は素晴らしいと人里でもちょっとした評判になり外に出るのを嫌がる彼が家で絵だけを描いて暮らすに十分余りある収入を与えてくれた。
そんな容姿にも才能にも恵まれた彼に言い寄る娘も多かったが彼は絶対に誰の誘いにも乗る事が無かった。
そんな彼に対する里の人間の評価はまず男色家に始まり次には奇人変人、終いにはその正体は妖怪なのではないかと疑う者までおり今では彼の家を尋ねるのは絵の仲買が何ヶ月に一度やってくるのみになっていた。
そんな状況だが最低限の買い物で人に会うのも億劫な彼はちょうどいいとすら感じている。
そんな彼の家に珍しく女、それも少女の客人がやってきたところからその運命が大きく動いていくのだった。


「久しぶり!元気だった?!」
バン!と木の扉が外れそうなほど勢いよく開けたチルノ。
昼飯を終えて居間で一服していた青年は驚き何事かと玄関に視線を向ける。
思いがけない来客、呆気に取られた青年は手に持っていた煙管を膝の上に落としてしまう。
「あっ!」
それを見たチルノが反射的に右手を伸ばす。
煙管から溢れた熱い灰は瞬時に小さな氷の塊になって青年の膝に落ちた。
「あ……ありがとう」
何が起こったかすぐには理解できなかった青年にはただそれだけ言うのがやっとであった。


「ほらほら、たまには外に出るのも悪くないでしょ」
チルノはあの時のように強引に青年の手を引っ張り、今度は自分の家ではなく山に連れ出していた。
本当は山を登るつもりだったのだがずっと家に篭っている青年にそんな体力があるはずもなく、ほとんど登る事が出来ずに山の麓を少し歩いただけで長めの休憩に入っている。
「やっぱりね、いつも家にばっかりいるからそんなに弱っちくなっちゃうんじゃない」
実を言うとチルノはあの日から青年の事を何年もずっと気に掛けてちょくちょく様子を見にやって来ていた。
しかし彼が森へ入ってこなくなったのは自分のせいだと感じ、彼の前に姿を現せずずっと遠巻きに彼を見ていたのだ。
青年も久しぶりにあったチルノに初めこそ緊張の面持ちを見せてはいたが今はもうすっかり打ち解けている。
あの日の出来事は幼かった彼には衝撃だったが今思えば別段恐ろしい事だったわけでもない、まだ子供だったから当然なのだが自分の無知から恐ろしい出来事だと思い込んでいたのだ。
ちょうどいい木陰を見つけて一休みする二人、額に汗を滲ませた青年は心底疲れた様子で岩に腰掛け懐から取り出した煙管を吹かしている。
そんな青年の姿を楽しそうに眺めているチルノは彼とは対照的にまだまだ元気な様子だ。


「それさっきも吸ってたよね?うまいの?」
チルノも煙管というものが存在する事は知っているが実際に本物を見たのは初めてで、青年が持つ煙管を興味深そうに見つめていた。
ふー、と大きく煙を吐き出した青年は少し自嘲的に笑った。
「うまくはないかな、薬みたいなものだから。」
青年は何もない空を見て、慎重に言葉を繋ぐ。
「僕は人間だけど人間があまり好きではないんだよ、人間は嘘をついたり人を平気で傷付ける……だから妖精が……チルノ達が羨ましかったんだ」
彼の両親は決して褒められた性質の人間ではなかった。
互いに不義密通を繰り返しいつも喧嘩が絶えない、そんな両親を間近に見ていた幼少期が閉鎖的な性格の原点と言っても過言ではない。
「森に行けばいつでも妖精に会える、それが幸せだったけどね。会えなくなったら寂しくて……子供の頃なら我慢もできたけど大人になったらこういうものが必要になったのさ」
「だったらさ、どうして森に来なくなっちゃったの?」
恐らくそれは自分のせいなのだろう、そうは思っても直接彼の口から聞かずにはいられなかった。
ストレートな質問に対して青年は言葉を詰まらせる
「いや……なんていうかほら、人間はさ、ああいう事は本当に好きな相手とじゃないと……」
「そんなのあたい達だって一緒だよ?あたいはあの時からいつも遊びに来てるおにーさんの事が好きだったよ、あの時おにーさんもあたいが好きだって言ったじゃない、あれは嘘だったの?」
本当に妖精の言葉は人間と比べてストレートだ、そうでなくとも滅多に他人と会話する事もない青年は更に言葉に詰まってしまう。
「そんな事は無いけど……」
「そっか!よかった!じゃあ帰ったら続きしよ」
「あ……」
少し考えてその言葉の意味を理解した青年は顔を赤くする。
「あ、赤くなってる。体はおっきくなったのに相変わらずウブなんだねー」
「つ、続きはともかく帰ろうか、そろそろ日が暮れる。妖精はどうだか知らないけど人間はもう帰る時間だ」


 山登りのつもりでやってきた山だが実際にはほとんど山を登っていない二人。
しかし麓とは言えど滅多に人が入らない山道はなんの手入れもされておらず普通の人間が歩くにはかなり険しい。
「大丈夫?足元がフラフラしてるんじゃない?」
おぼつかない足取りで歩く青年の周りをふわふわと飛ぶチルノ。
そんな二人を物陰から見ている者がいた。
「チルノと一緒にいるあの人間って誰?見た事ないよね」
好奇心に目を輝かせたサニーミルクの問いに答えられる者はいない。
「ううーん……どこかで見た事はある気がするのだけど思い出せないわね。」
ルナチャイルドはあの青年になんとなく見覚えがあるようで意味有りげに眼鏡を触っている。
「でもあの二人楽しそう、どうも悪い人間ではないみたいよ」
スターサファイアは何やら羨ましそうに二人を見つめていた。
「そうね、だったら私達でもっと楽しくしてやろうじゃないの」
サニーミルクがにひひと笑いながら二人の行く先に指をかざす。
「なるほどそういう事ね、じゃあ先回りしておきましょうか。おそらくあの辺りになるはずよ」
三人はルナチャイルドの指さした先の岩影に隠れて様子を窺った。


「おかしいなー、こっちで合ってるはずなのに」
普段あまり山には登った事ないチルノだがなんとなく帰り道に違和感を覚えていた。
青年の方はというと疲れ果ててもう何も考えずチルノの後をついて歩いているだけである。
帰り道はまったく覚えのない高い岩壁に阻まれている。
「なんだろ、さっきはこんなの無かったはずなのに」
自由に空を飛べるチルノだけなら超えるのもわけはないが青年はただの人間、それも普通よりも体が弱いのだ。
よじ登るとしても到底無理というものだろう。
とはいえここを通れないとなると沢が越えられない、沢が越えられないと里には帰れない、里からここまで歩いて来た以上どこかに帰り道があるはずなのだ。
「お、あっちに橋があるじゃない」
ちょうど岩壁を避けて沢を渡るように掛けられた吊り橋を見つけたチルノが指差す。
「でもこんな橋、さっきもあったかなー」
青年もチルノとが感じているのと同じく言いようのない違和感を抱えていた。
しかしどう見てもこの橋を渡らなければ里には帰れない、ならばこの違和感は自分の勘違いなのだと自分を納得させる事にした。
慎重に橋を観察しながら橋の上をふわふわと飛ぶチルノ。
見た所では橋の上にも不審な物は無い。
「うん大丈夫よ、なんにもない。ま、何かいたとしてもこのチルノ様がぶっ飛ばしてやるけどね」
頼もしいチルノの言葉に笑いながら橋を渡ろうと踏み出した青年の足が宙を泳いだ。
そう、チルノの言う通り本当にそこには「なんにもない」のだ。
あるのは悪戯好きな妖精が見せた橋の幻覚だけ。
「うわっ?!」
青年の慌てたような声で振り返るチルノの視界から青年の姿が消える。
慌てて辺りを見回すとぼんやり見える橋の下に倒れる人影とその周りに見慣れた三人の姿が見えた。


「うまくいったね」
見事計算通りになったサニーミルクが誇らしげに青年を見下ろす。
「でもこの人、動かないわよ。どうしたのかしら」
スターサファイアが俯せのまま動かなくなった青年の顔を覗きこむ。
「こらー!やっぱりあんた達の仕業ね!」
慌てて飛んできたチルノが三人を追い払い青年の傍に駆け寄る。
「へへん、どうよ私の力。やっぱり人間ごときには見破れないわね」
チルノはサニーミルクの声など気に留めず青年の体を撫で回す。
足の辺りを触るとズボンからにじみ出た温かい血がべっとりと手についた。
人間の体の事はよくわからないチルノだがこの血を見れば酷い怪我をしている事くらいは理解できる。
動かない青年の体を背負い飛んで帰ろうとするが非力な妖精の身には大人の男一人を運ぶのは文字通り荷が重い。
「手伝った方がいいのかしら」
三人の中でいち早く事態を飲み込んだルナチャイルドが呟きながら手を貸すとと他の二人も黙ってチルノに手を貸した。


 ようやく青年の家に戻ってきたチルノはすぐに医者を呼びに竹林へ向かう。
当の三妖精はチルノが竹林へ行った隙に逃げてしまったようで医者を連れて戻った時にはもうそこにはいなくなっていた。
「衰弱は怪我のせいではなく生活習慣のせいね。大丈夫、命に関わるような怪我ではないわ」
青年の意識はまだ戻らない、永琳の言い回しはチルノにとって少々難しかったようでぽかんと永琳の顔を見て次の説明を待っている。
「うーんと、今は崖から落ちたショックで寝てるけどそのうちに目を覚ますわ。ただ…足の怪我が酷くてもう歩けないかも、あと問題は阿……いや、これはあなたに言っても理解できないわね」
永琳が深くため息をついた。
医者のこういう仕草をする時、大抵の場合それを見た者は嫌な予感がするものだが幸か不幸かチルノのような妖精にはそんな思考力が備わっていなかったようだ。
「そうなんだ、でもちゃんと起きるんなら別に問題ないわ」
チルノはまだ眠っている青年の顔をのぞ込みながら目を覚ますのを待っていた。


「おっ、起きた起きた」
チルノが注目する前で青年はゆっくりと目を開いた。
青年は何が起きたのかまだ理解できないようできょろきょろと部屋を見回した。
見慣れない人物、見た所では人間の女性のようで青年は少々面食らいながらも軽く会釈する。
「初めまして、そこのチルノに呼ばれて貴方の怪我を診させてもらいました」
見慣れない女性は医者だったようだ、丁寧に会釈を返されて更に尻込みする青年。
「あ、ありがとうございます」
口ごもりながらも礼を言った青年はそこで初めて自分の足が包帯だらけな事に気付いた。
「足の怪我は重いけど命に別状はないわ、安心して」
「うん、そんでもうおにーさん歩けないんだって」
「ちょっ……バカ!」
しばらくは隠しておくつもりだった事をあっさり暴露された永琳が慌てる。
だがチルノは平然としていた。
「なんでよ!歩けなくたって飛べばいいだけじゃない!」
「彼みたいな普通の人間が飛べるわけないでしょ!少しは考えなさいバカ!」
「何よバカバカって……あっ!」
ようやくチルノも事態の重大さに気付いたようで恐る恐る青年に振り返ったが彼は清々しいくらいにニコニコ笑っていた。
「そうか、でも今までだって特に外出する事も無かったし心配しなくても大丈夫さ」
そう言いながら青年は懐を探るが目的の物は見つからない。
永琳は枕元に置いてあった煙管を彼の手が届かない所へこれ見よがしに移動する。
「やめろとは言わないけど今夜くらいは我慢しなさい、麻酔の効きが悪くて困るし何より命は粗末にするものではないわよ」
「そうですね、でも寂しいとどうしてもやめられなくて……」
「だったら今はもう大丈夫でしょう、頼りなくてもこんなな貴方を慕ってくれる妖精がいるのだから」
気恥ずかしそうにはにかむ青年の顔を見た永琳がゆっくりと立ち上がる。
「じゃあこれで失礼するけど、具合が悪かったらまたいつでも遠慮なく呼んで頂戴」


「どうした?帰らないのか?」
チルノは永琳が帰ってからずっと青年の枕元に仁王立ちし難しい顔をしていた。
そう言えば初めて会ってチルノの絵を頼まれた時もこんなポーズだった気がする、それを思い出して少し可笑しくなった。
「決めたよ、あたいおにーさんとケッコンする」
突然もっと可笑しい事を言い出したので青年は思わず吹き出してしまった。
「おいおい、いきなり何を言い出すんだよ」
「だって歩けないとこれから困るでしょ、ご飯とか色々と」
「いや、なんとかなると思うし……」
「いいの、もう決めたから」
チルノは寝ている青年の上にのしかかり耳元に顔を寄せる。
「じゃああの時の続きね、あたい今日からおにーさんのお嫁さんだから」


 動かない足を横たえて布団に座る青年。
服を脱ぎ捨てたチルノが青年の足に抱きつくような格好で彼の股間に顔を埋める。
淡い冷気を纏う素肌の感触が傷で火照る足に心地よい。
ひんやりした体とは相対的に熱を帯びた舌が青年の肉棒に這わされる。
目に掛かる邪魔な髪を掻き上げる仕草は子供のような容姿とはミスマッチであるが、それが逆に彼女の魅力を引き出していた。
「おちんちんびゅくびゅくしてるよ、かわいいね」
先端に唇をつけ冷たい手で愛おしそうに竿を撫でる。
「あの時はあんなにちっちゃかったのに……もうあたいの手に入らなくなっちゃったよ」
「お、ぬるぬるしてきた。もう我慢出来ないのね」
「いちいちそんな事言わなくていいよ恥ずかしい……」
肉棒から口を離したチルノが青年の腰を跨いで立つ。
改めて間近に見たその肢体は想像していたものよりも遥かに美しく、青年は行為を中断してでもその場で絵に収めたいとすら思う。
チルノが彼のいつも筆を持つ手を取って自らの秘部に導く。
「ね、触ってみて。あたいもおにーさんみたいにぬるぬるだよ」
指先からじんわりと伝わる熱気、すべすべの肌の感触と指に絡みつく粘液の心地よさ。
こればかりはどう頑張ろうと絵には出来ないと思う生めかしさに彼は夢中で指を蠢かした。
「いいよ、そのまま指……入れてみて」
言われるままに中指の先を埋めていく。
指先が熱い入口を通過すると熱い襞と粘液が先へと誘うように指に絡みつき青年の指は誘われるまま奥へと進む。
「どう?あたいの中あったかいでしょ」
両手で青年の腕を取り更に奥へと促す。
根本まで飲み込まれた中指をそっと動かすと小さな肢体がビクンと跳ねる。
チルノが慌てた様子で青年の手を股間から引き離して彼の腰の上に腰を下ろした。
「だめだ……やっぱりもうあたい我慢できないよ、いいよね?」
青年の返事を待たずチルノは肉棒を手に取り自ら濡れた裂け目に導くと一気に腰を沈めた。


 熱くきつい締め付けに青年が口元を歪める。
「はぁ……おにーさんのちんちんがあたいの中に入ってるよ、わかる……?」
すでに暴発しそうな下半身を抑えるのに必死な青年は黙って小さく頷いた。
チルノが腰をくねらせながら青年の胸板に抱きついた。
胸に顔を埋めるように強く自分より大きな体を抱き締め肌の感触を楽しむように体を擦りつけてくる。
「おい……そんなに動いたら……」
「いいよ、あたいももうおなかが熱くなっちゃってるから……あたいのおなかにびゅるびゅるして」
チルノの許しが出たから、というわけでは無いが直後青年の体が大きく震えた。
「あ……あつっ……おなか溶けちゃうよお……!」
甘い呻き声を上げ、天を仰ぎながらチルノも絶頂を迎えていた。


 朝目覚めた青年は昨日の事全て夢だったのだと思った。
枕元のいつもの場所に手を伸ばすが煙管が見つからず何故かいつもと違う場所に置いてある。
仕方なく取りに行こうとするが足が固まってしまったように動かせず起き上がる事ができない。
ひょっとして夢だと思っていた昨日の出来事は現実なのだろうかと疑い始める。
そのうちに小さな氷精が危なっかしく朝のお膳を運んできたのでその疑いは確信に変わった。


「お、ちょうど起きたみたいね。おはよーおにーさん」
「あ、あぁ……おはよう」
青年はまともにチルノの顔を見られなかった。
昨日の事が事実という事はつまり夜のあの事も実際にあった事だ。
真っ赤な顔をしている青年を見てチルノがニヤリと笑った。
「恥ずかしがる事ないじゃん、あたいとおにーさんはもう夫婦なんだから!」


 チルノはもう一つ自分用のお膳を持ってきて青年の向かいに座った。
その斜め後ろに別の妖精が座っていた。
チルノよりもやや大人びた印象の緑髪の妖精、青年は彼女にも見覚えがあった。
「おはようございます、チルノちゃんまだ一人で料理できないからお手伝いで勝手に上がらせてもらいました、ごめんなさい」
「作り方は大ちゃんに教えてもらったけど作ったのはあたいだからね!」
チルノがふんと胸を張る。
味のほうは特別美味いわけでもないが青年には何年ぶりかになる自分以外の手料理だ、その味は格別に感じられる。


 食べ終わって後片付けが終わるともう一人の妖精は帰っていったようだ。
チルノは彼女が書いたと思しきメモを見ながら慣れない手つきで洗濯をしている。
妖精と暮らすと言っても特別変わった事があるでもなく、半年ほどはそんな平凡な生活が続いた。
変わった事と言えばチルノがたまに一晩か二晩ほど出かけて帰ってこなくなる事くらいである。
気になった青年は度々遊びにくる彼女の友達に聞いた事があったのだがその時にチルノちゃんがここに戻らない日は多分一回休みなのだと言われた。
確かにあの小さな体で完璧とはいかないまでも家事までしてくれているのだからたまには休みもないと可哀想だろう。
そう思った青年はその事に関してもう一切気にしない事にした。
平凡ながら幸せな生活、しかしそんな生活も長続きする事は無く崩壊の影が忍び寄る。


 いつものように衣服を脱ぎ捨てたチルノが布団に座る青年の腿に座り、彼の胸板に羽を畳んだ背中を預けている。
その日の深夜、二人はどちらからともなく誘った行為に耽っていた。
「あ……きもち……おにーさん上手くなったよね」
青年は少し窮屈そうに肘を曲げ、両手で張りのある控えめな乳房を手の平に収めて弄ぶ。
チルノの白い肌は紅潮し、滲みでる汗が所々薄い氷となって妖しく光を放っている。
「ん……うふぅ……」
呻き声と共に薄く開いた唇からこぼれた涎が顎を伝い手に落ちた。
手に落ちた涎を塗りつけた乳首を強めに摘むとチルノの体がビクッと跳ねる。
「もう……あんまりしつこくさわるからおっぱいだけでイカされちゃったじゃない」
チルノがもぞもぞと体を動かして青年の隣に座ると彼の股間に顔を埋める。
「んじゃあ今度はあたいがおにーさんをイカせてあげる」
軽く怒張した肉棒に舌を這わせ唾液を絡ませる。
ぴちゃぴちゃと音を立てて舐める姿は水を飲む小動物のような可愛らしさが見える。
しかしそんな姿とは似つかない行為は徐々にエスカレートしていき、膨れあがった肉棒を口いっぱいに頬張るチルノ。
口に広がる彼の味が感覚を蕩けさせ、頬に収まりきらない先端で喉を突かれる不快感さえも快感に思えてくる。
根本に両手を添えて頬をすぼめ唇と頬の粘膜で肉棒を扱く。
じゅぶっ……じゅぶっ……
卑猥な水音が部屋を支配する。
初めて会った時には耳年増だったチルノも誰に教わるでもないが経験を重ねるごとに段々と上手くなっていたようだ。
青年の腿が大きく震え、それに呼応してチルノは動きを早めていった。
やがて肉棒が大きく脈打ち、溜まっていた精をチルノの口に流し込む。
少し驚いたチルノだったがそのままちゅるちゅると肉棒に残った精を吸い出し、こぼさないよう慎重に肉棒から唇を離すと唾液に塗れた肉棒と唇が薄く糸を引いた。
幼く見える外見にはそぐわない恍惚の表情で口の中に溜まった精を舌で転がしながら味わうチルノ。
ひとしきり味わい、満足すると一気に喉の奥に流し込んだ。
「あーまずいけどおいしー!ね、今度はこっちに……」


 見せつけるように自らの指で秘唇を開きいつものように青年に向き合い彼の股間に腰を下ろすチルノ。
「入ったよ、さっき出したばっかりなのにまだカチカチだね」
青年の肩に両手を置いたチルノが上を向いて唇を突き出しキスをせがむ。
チルノの期待に応えた青年が下を向き唇を重ねてきたのを確認したチルノが目を閉じる。
どちらからというでもなく舌を絡め、互いの背中を抱いた。
唾液の絡む水音と二人の繋がる部分から漏れる水音、静かな家に響く卑猥な音が二人を更に昂らせていく。
チルノを座らせた青年が腰を揺するのに合わせて彼女の小さな体が跳ねる。
「ちょっとーあんまり激しくしないでよ、こういうのはもっとじっくり楽しむものよ」
しがみつくように青年の体に抱きつくチルノが青年の胸に顔を埋める。
青年がそんなチルノの頭に手を置いて軽く撫でた。
「えへへ……」
まんざらでもない様子のチルノが笑いながら彼の胸に頬ずりする。
「あったかい……人間ってみんなこんなにあったかいのかな?」
「どうだろうな、そんな事聞かれてもわからないよ」
「そうだよね、まーあたいはおにーさん以外の人間には全然興味ないからどっちでもいいけど」
そう言ってもう一度上を向いて唇を突き出すチルノ。
青年もそれに応えて今度は更に激しく、息が苦しくなるほど激しく舌を絡ませる。
「んっ……んむっ……ふっ……はぁー!」
思う存分舌の感触を味わったチルノが大きく吐いた息が白く凍る。
「冷たっ!」
首筋に白い息を浴びた青年がその冷たさに思わず声を上げた。
「あ、ごめん!」
チルノは真白い雪が薄く張り付いた首筋に舌を伸ばしぺろぺろと舐め、そしてまた彼の胸に顔を埋める。
羽を小さく揺らしながら腰をくねらせるチルノの背中を抱く青年。
「ね、おにーさんも動いて」
チルノの甘い声での誘いを青年は敢えて無視していた。
「動いていいのか?さっきダメだって言ってただろ」
「もー、いつからそんなイジワル言うようになっちゃったのよー」
ムスッとしたチルノが青年の脇腹にふっと小さく息を吹きかける。
「うわっ!」
突然の冷気に驚いた青年の体がビクンと大きく跳ねる。
「あんっ……」
激しい突き上げにチルノの体も大きくビクンと跳ねた。
「どう?真面目にやんないと全身凍っちゃうまで続けるわよ」
恐ろしい事を言うチルノだがその声は完全に甘える子供のそれと同じなのでまったく迫力に欠けていた。
「んーそれじゃあしょうがないな」
青年が腰に力を入れて小さなチルノの体を揺さぶる。
チルノは彼の首に腕を回して下腹部に響く突き上げを楽しんでいる。
「いいよおにーさん……すごくきもちい……ガンガンってあたってるよ……」
激しく上下するチルノの体から吹き出した汗が目に見えないほど小さな結晶になって辺りに飛び散り輝く。
「すごいよ……きもちよすぎて溶けちゃう……んーん……もっと激しくして!溶けちゃってもいいから!」
青年は力強くチルノの背中を抱きしめた。
「本当に溶けちゃったら困るからしっかり捕まえとかないとな」
「大丈夫あたいはどこにもいかない。ずっと一緒にいるからね、だからおにーさんの熱いのちょうだい……あたいのおなかにびゅーって出して」
「そうか、だったら安心だな」
青年が腰の動きを速め目を潤ませたチルノがそれに合わせて腰をくねらせる。
「おちんちんびくびくってしてるよ……んっ……いいね……もういいよねイっちゃって……!」
「出すぞ……!」
「いいよ!ちょうだい!あったかいの……だしてっ!」
ゆらゆらと揺れていた羽をピンと高く伸ばしてチルノの動きが止まった。
舌を突き出したまま羽と同じように首をピンと伸ばし絶頂を迎えたチルノ。
「熱いよ……今日もおにーさんのせーえきすごく熱い……きっとあたいのおなかドロドロになっちゃったよ……」


 並んで寝転ぶ二人はまだ火照る素肌に残された余韻に浸っていた。
「ね、腕貸して」
いつものように腕を横に伸ばした青年、チルノがそのお世辞にも逞しいとは言い難い腕に頭を乗せる。
「へへへ……やっぱり落ち着くわ」
しばらく腕枕を満喫して満足したチルノがもぞもぞと仰向けに寝ている青年の上に覆い被さる。
「なんだ、まだ物足りないのか?」
チルノは小さく首を横に振ってやはりお世辞にも厚いとは言えない胸板に頬を埋める。
「おにーさん、あたいずっとここにいてもいいんだよね?」
青年は答える代わりにチルノの頭を優しく撫でてやった。
「たまにわからなくなるのよ、そりゃあたいはものすごく強いけど人間の事はよくわかんないから……ずっとこうしてるにはどうしたらいいのかって」
それは青年も同じ事だ。
恐らく里の人間では誰よりも妖精について知っているはずだがそんな彼でもわからない事だらけである。
いつまでこの生活が続くのか、当然考えつく事なのだが二人ともこの考えからずっと逃げていた。
青年が答えに窮するのも無理はない、自分自身もそれについては考えないようにしているのだから。
長い沈黙、何か言ってやりたいがいい言葉が見つからない。
それでも青年は兎に角何か声を掛けてやりたいと思った。
「あのさ、別に難しく考えなくて……ずっとこのまま暮らしていけばいいんじゃないか?」
青年の言葉にチルノは押し黙ったまま何も言わなかった。
ひょっとして怒らせてしまったのだろうか、青年の胸にぞわぞわと嫌な感覚が走る。
「なぁ……チルノ……?」
なんの事は無い、チルノは彼の胸に寝そべったまますやすやとかわいい寝息を立てていた。
ホッとため息をついた青年は起こさないよう慎重にチルノを隣に寝かせ直し自分も眠りについた。


「あっ!朝ごはん!」
ハッと目覚めたチルノが慌てて飛び起きる。
辺りはまだ暗い、朝だと思ったのだがどうやら寝ぼけていたようだ。
隣から何やら物音が聞こえる、ひょっとして起こしてしまったのかもしれない。
「ごめんね、起こしちゃった?」
もぞもぞと起き出して隣に寝ている青年の顔を覗き込もうとしたチルノだが、何かいつもと違う様子に気付いたようだった。
青年は青ざめた顔でガタガタと全身を震わせている。
その目は開いているが焦点が合っておらず、瞳に映っているチルノの姿もまるで見えていないようだった。
まだまだ人間の事はよくわからないチルノにもこれは只事ではないと感じ取れる。
慌てて脱ぎ散らかしてあった服を引っ掛けると顔も洗わずに家を飛び出していった。


 案内役の大妖精です。
種族の壁を越えて幸せに暮らしていた二人ですが、その二人が考えていた以上にその壁は高かったのでしょうか。
妖精は人間の寿命よりずっと短い間隔で一回休みを迎えますがまたすぐ生まれてくる事が出来ます。
そういう意味では無限の時を生きる大妖怪と同じくほぼ限りない寿命があると言ってもいいでしょう。
それと比べるとやはり普通の人間の命はとてもとても短く、種族を越えて惹かれあってはいけない理由がここにあります。
二人の想いはこのまま種族の壁に押しつぶされてしまうのでしょうか?
では……長い長い夜の続きをご覧下さい。


 チルノが家を飛び出してしばらく後、青年はかろうじて意識を取り戻していた。
しかし身を苛む症状は収まるどころか酷くなる一方である。
原因はわかっていた。
動けない足の代わりに腕で床を這い、もうずっと部屋の隅に打ち捨てられていた煙管に手を伸ばす。
震える手で苦心しながら漸く火を着け口にくわえようとする手がそこで止まった。
しばし考えた末に彼は火を付けた葉をそのまま灰皿に捨てて煙管を壁に思い切り投げつける。
勢いよく壁に当たり煙管がバラバラになったのを確認した青年はそこでまた意識を失ってしまった。


「隠すのは貴方達の為にならないと思うからはっきり言うけど、貴方の体はもう今生きてるのが不思議なくらいボロボロよ」
チルノに呼ばれてやってきた永琳の手当で一先ず助かった青年。
余りにもショッキングに思える言葉も顔色一つ変えず予定通りと言わんばかりの態度でその言葉を受け止めている。
自分の体の事なのだから今言われた事にも初めからなんとなく想像はついていた。
青年は医者を呼ぶ為に竹林をむやみやたら飛び回って疲れ果て隣で眠っているチルノに視線を落とした。
本当に必死で飛び回ったようでたまたま往診の帰りに永琳が見つけなければそのまま疲れ果てて消えてしまっていたであろう。
「やめろと言ったのは私だけど本当にやめているとは思わなかったわ、ウチに来る薬屋が阿片のお得意様がいたのに最近全然買ってくれないって嘆いてたからまさかと思ったけど」
「昔と違って今は長生きしたいって思うだけの理由がありますからね」
青年は自分が折りたたんで膝に掛けていた毛布を広げて寝ているチルノに掛けてやった。
「さっきの発作は薬を常用してる人間に多いもの、辛いだろうけど我慢すれば一日でも長く生きられる可能性は上がるわ、但し今回はたまたま助かったけど次があったらまた助かるとは限らない」
寝ていたチルノがもぞもぞと動きだし毛布を除けて青年の腕にしがみついた。
「あたいおにーさんと別れるなんてやだよ」
どこから話を聞いていたのかわからないがチルノも状況を察したようだ。
永く生きる永琳でさえこんなにも不安に身を強ばらせる妖精を見たのはこれが初めてかもしれない、彼女の心には普通の妖精と違う何かが生まれているのだろうか。
「どんなに仲が良くてどんなに長生きでも出会った以上、いつか別れはついてまわるものよ」
「だからもう貴方はずっと彼の傍にいなさい、いつその別れが来てもいいようにね」
「わかった、あたいもうずっとおにーさんのそばから離れない」


 その日からチルノは本当に一切家から出る事が無くなった。
以前は買い物に出たりたまにはいつもの森へ遊びに行ったりしていたようだが永琳の言い付け通りにずっと青年の傍を離れようとしなかった。
そもそも妖精は自然の現生であり自然そのものと言っていい。
そんなチルノが毎日人間の家から出ないのは不自然極まりない事であり、その影響か少しずつ元気が無くなってきていた。
心なしか体の線も少し細くなったように思える。
心配になった青年はそんなチルノの変化の理由を遊びに来た彼女の友達にこっそり教えてもらっていた。
もちろん簡単には教えてもらえず何度も何度も頼み込んだ結果だが。
そして青年はそんなチルノの姿に心を痛めていた。
確かに自分も残り少ない命、少しでも一緒にいたいと思う。
だがその為に彼女が弱っていくのならそれは余りにも辛い。
自分が好きだったのは元気に森で遊んでいるチルノの姿だった、今の痛々しい姿の彼女と一緒にいるのが二人の為なのか。
一週間ほど悩んだ挙句、青年は一つの結論を出す。
本当に悩みに悩んだが最後に決断を後押ししたのはすぐ近くに迫った自分の最期を察する事ができたのが大きいのかもしれなかった。


 この夏一番とも言える暑い日、チルノは暑さのせいもありいつもより更に弱っているように見えた。
「おにーさん、お昼ごはんは何がいい?」
最近はもう一人でも簡単な料理は出来るようになったチルノが洗濯を終えて青年の傍にやってくる。
青年に心配をさせまいと元気に振舞ってはいるがその声には以前のような元気がまったく無い。
「そうだな、山菜蕎麦がいいな冷たいやつ」
「山菜かー、でも山菜昨日で無くなっちゃったからなー、他じゃダメ?」
「こういう暑い日はどうしても冷たい山菜蕎麦が食べたいんだよ、無かったらたまには山にでも行って取ってきたらどうだ?」
チルノはじっと床を眺めて考え込んでいた。
きっと青年は自分の体の事を考えてあんな事を言っているのだろう、確かに少しでも山で遊んでくれば元気も戻るかもしれない。
しかし永琳の言い付けもある、それ以上にチルノ自身が青年の傍を離れたくない気持ちが強かった。
「行ってこいよ、お前が元気にならないとその気にもなれないし」
チルノが目に見えて弱りだして青年から誘う事はなくなり、またチルノから誘ってもいつも拒否されていた。
「じゃああたいが元気になったら久しぶりにせっくすしてくれる?」
「ちゃんと元気に戻ったらな」
チルノは青年の体を力いっぱいに抱きしめ、軽く唇を重ねた。
「だったら行ってくる、大ちゃんにも手伝ってもらって早く帰ってくるからちゃんと待っててよ」


 チルノがいそいそと出かけて行き、家に一人残された青年は布団の下から一枚の絵を取り出した。
ずっと脳裏に焼き付いている、初めて会った頃の森で楽しそうに遊ぶチルノの姿。
最近ずっと家にいたチルノの目を盗んで描いていたのでなかなか捗らず漸く仕上げに入った描きかけの絵だった。
今日は久しぶりに家に一人なのでいつもとは比べ物にならないほどに作業が捗る。
後は羽の描き込みを終わらせれば完成、なんとか残された短い間に完成させる事が出来そうだと青年は心の荷が降りた気分だった。
完成した絵を眺めているとチルノがここに住み着いてからの事を思い出す。
「ありがとう……」
相手は今この場にいないが思わず感謝の言葉が口をついた。
完成した絵を枕元に置き、力の抜けた体を布団に横たえる。
「明日くらいはもってくれると思ったんだが……ごめんな、最後の約束は守れそうにないや……」
無念そうに呟いた青年はそのまま苦しむ事も無く、今頃山を駆け回る嫁の姿を想像しながら静かに眠りについた。


「ただいまー!山菜いっぱい取ってきたよ!」
ちょうどお昼時、朝から三時間ほどの山歩きだがチルノはすっかり元気を取り戻していた。
両手に抱えるほど大きなかごに山盛り入れた山菜を持ちドタドタと青年の傍に走ってきたチルノだが、足元に絵が置いてあるのに気付いた。
「あっ?!」
絵を踏むまいと体を捻って避けようとした勢いですっ転び飛ぶのも忘れて青年の体の上に倒れ込むチルノ。
「あーごめんおにーさん痛かった?」
頭をさすりながら起き上がったチルノはすぐに違和感に気付いた。
「大ちゃん!ちょっと来て!」
只事ではないチルノの悲鳴に近い叫びを聞いた大妖精も傍にやってきた。
もちろん二人とも人間の死については理解出来ない。
しかしまったく動かない、いつもより少しだけ冷たくなった青年の体に触れればあの時に永琳の言っていた別れが来た事を本能的に理解出来る気がした。
「なんでよ!ちゃんと待っててって言ったのに!」
安らかな顔で眠る青年の亡骸にすがりつくチルノの肩は大きく震えていた。
「うっ……違うよね……あたいのせいだ、あたいがもう離れないってえーりんと約束したのにおにーさんのそばにいなかったからだよ……うっ……」
「チルノちゃん……」
いつも元気で自身満々なチルノがこんな風に泣き濡れる姿を見てどうすればいいかわからない大妖精は、黙って家を出た。
今は二人きりにしておこう、自分は二人の為に何も出来ないのだからせめて邪魔にならないように……と。


「ねえ大ちゃんちょっと中に来て」
空が赤く染まり始めた頃、まだ真っ赤な目に涙を蓄えたチルノが目を擦りながら大妖精を呼びに来た。
家の中はいつもとは違う強烈な冷気に満たされていた、明らかに人間の住居には似つかわしくない冷気。
戸惑いなからもチルノのいる部屋に行くと冷気の原因はすぐ目に入った。
青年が寝ていた辺りに大きな氷の塊が置いてあり、まだ嗚咽を漏らしているチルノがその氷にすがり付くように体を寄せている。
大きな氷の中に何が入っているのか、いちいち聞かずとも容易に想像はつく。
「チルノちゃん、その氷どうするの?」
「湖……ひぐっ……沈めるの……ひっく……あたいの家……そばに……ひっく……手伝って……」


 案内役の大妖精です。
チルノちゃんと私の手で湖の底に沈められた氷の柩は普通の氷とは違います。
チルノちゃんの意思で溶かさない限りそれは中身諸共、誰の目にも触れる事無く永遠に湖の底で眠り続けるでしょう。彼が最後に遺した絵はチルノちゃんの家の壁に大事に貼られていました。
しかしその絵が次第に劣化し薄くなるごとにチルノちゃんの記憶も薄れていき、いつしかチルノちゃんは彼の事も彼の為に私から覚えた家事の事もすべて忘れてしまいました。
もちろん私も、やりすぎた悪戯で彼に大怪我を負わせてしまった事をひっそりと悔やんでいた三人も。
今ではもう彼の事を覚えている妖精は一人もいません。
やはり妖精と人間の恋は種族の壁を越える事が出来ないのでしょうか。


 この物語にはまだ少しだけ続きがあります。
すべて終わった後で二人が本当に壁を越える事が出来なかったのかどうか、皆さんも考えてみてください。
それでは……最後の物語は彼がチルノちゃんの前からいなくなってちょうど十二年後のお話です。


 この夏一番と思えるほど暑い夏の日、チルノは大妖精の家にやってきた。
「あれ、こんなに暑いのに珍しいね」
暑い日はどちらかというと家の近くで遊ぶチルノがわざわざやってくるなど滅多に無い事である。
「うん、ちょっと教えて欲しい事があってさ」
自分で作ったのか、チルノは自分の頭ほどもある氷の器に様々な山菜を詰め込んだ物を抱えていた。
「おそば、大ちゃんなら作り方わかる?」
「うん、わかるけど食べたいのなら私が作るよ」
「んーん、自分で作りたいの。教えて欲しいけど大ちゃんはぜったい手出しちゃダメ」
なんだかよくわからないがとにかく友達の頼みである。
チルノはいろいろ教えてもらい苦心しながらも二人分の山菜蕎麦を作り、用意した氷の皿に盛り付けた。
「ありがと、じゃああたいは忙しいからまたね!」
二人分の皿を持ってチルノは慌てて帰っていく。
その様子が何か只事ではないと感じた大妖精も黙って後についていった。


 湖の畔に座り込んだチルノはせっかく作った蕎麦を器ごと湖に投げ込んでしまう。
「チルノちゃん、これがしたかったの?」
チルノの様子がどうにも気になってここまでついてきた大妖精が尋ねた。
「うん、なんだかこうしたかったの。なんでかはわかんないけどね」
「そっかあ、きっと喜んでると思うよ」
「え、誰が?」
「それはわからないけど……なんとなくそんな気がしたの」
「そうね、あたいもなんとなくそんな気がする」
チルノは湖に沈んでいく自作の器を満足げに眺めている、あの最初の絵と同じ仁王立ちポーズで。
二人のそんなやり取りの後、今度は別の妖精が湖にやってきた。
「ねえサニー、その薬草って本当に効くの?」
スターサファイアがサニーミルクの持っている嫌な臭のする草を指差す。
「間違いないわ、人間の医者からくすねてきたんだから人間の怪我によく効くはずよ」
そう言ってサニーミルクは持っていた薬草を湖に向かって無造作に投げ込んだ。
「それはいいのだけど、どこに怪我をした人間がいるの?」
ルナチャイルドは眼鏡に手をやりながら薬草が沈んでいく先を眺めている。
「あら、あんた達にしてはいい心がけじゃないの」
三人を見つけたチルノが腕組みして偉そうに絡む。
「あなたには関係ないわよ、私達はあの人間に謝りに来たんだから」
負けじと偉そうな態度で切り返すサニーミルク、他の二人も黙って頷く。
「へん、あんたたち頭おかしいんじゃないの?どこに人間なんかいるってのよ」
馬鹿にしたような態度に出るチルノに大妖精が耳打ちする。
「でもさっきチルノちゃんもお蕎麦投げ込んでたよ、誰かがいると思ったんじゃないの?」
「あれそう言えばそうだった、なんでだろ。こんな湖の中に人間なんかいるわけないのに」
五人は互いに顔を見合わせ声を揃えた。
「でも何か、忘れたらいけないすごく大事なものがここにあるような気がするのよね」


 更に月日が巡りチルノ以外の四人はいつしかここが特別な場所である事を完全に忘れてしまった。
だがチルノだけは毎回十二年ごとのこの日になると湖の底に自分でもわからない何かを想っているようだった。
恐らく……失ってしまった想い人の代わりが現れるまで、チルノはずっとここで彼を想い続けるのだろう。
今回プロット自体は早々と出来上がっていたのですが実際に書き始めたらなかなか進まずギリギリでした。
しかしまさか書いてる途中であんな大きい薬物事件が起きるなんて……
作品情報
作品集:
最新
投稿日時:
2014/06/07 11:55:19
更新日時:
2014/06/07 11:55:19
評価:
9/9
POINT:
58
Rate:
1.66
1. 10 しの ■2014/06/11 00:39:53
久しぶりに夜伽を読んで泣きました。
切ないお話をありがとうございます。
2. 7 リラクシ ■2014/06/11 19:44:22
幻想郷だと阿片とか普通に取れちゃいそうで怖いですねぇ…
それはさておき良いお話でした。チルノと繋がれた青年が羨ましい!(その生涯自体は悲惨なものでしたが)
積極的なチルノ(妖精)と言うのも新鮮で楽しめました、エロかったです。
3. 3 ■2014/06/15 17:57:40
氷、沈むのかなぁ・・・
主人公早漏だなぁと思ったけどチルノちゃんのキツキツおまんこなら仕方ないか。仕方ないね。
4. 7 もさぎ ■2014/06/22 02:43:01
初心でないチルノはあまり見ないので、斬新で可愛らしかったです。
テーマの消費が若干安直かなあ、というのが率直な感想。
直球で行くなら行くで、もっと大きく緩急を付けると、より面白く読めたのではないかと思います。
5. 5 匿名 ■2014/06/22 16:53:31
基本点:1点
テーマ:2点(0〜3点)
エロさ:1点(0〜3点)
面白さ:1点(0〜3点)
一言感想:種族の壁を越えた恋愛物語。ありきたりではありますが、切なくて素敵な話でした。
6. 9 グランドトライン ■2014/06/23 12:42:53
おてんば恋娘。その言葉は彼女にふさわしい。

とにかくストーリーが良い。全体的に切ない感じがしてしんみりと来ます。
節々で語り部として現れる大妖精もいい味を出しています。

ただ、誤字がやたら多いのが読んでいて目立ちます。

何をしているのが
>何をしているのか

集中していた少年だっだが
>集中していた少年だったが

仁王立ちしていさる。
>仁王立ちしている。

いけないのてはないか、
>いけないのではないか、

チルノとが感じているのと
>チルノが感じているのと

こんなな貴方を慕ってくれる
>こんなに貴方を慕ってくれる

しかし、ネチョシーンが多めで、少しお姉さんしててリードするチルノがエロ可愛くて最高です。

それはそうとある程度家事も出来るチルノとか有能だな。確かにあんな娘が欲しい気がする。
7. 4 ぱ。 ■2014/06/26 00:40:38
お題の種族の壁はテーマにならずともよく見かける題材。
それに妙に妖しい雰囲気のチルノ、自ら大妖精を名乗る語り部が合わさり、良くも悪くも純愛系同人誌の雰囲気。
そこに馴染めるかどうかで評価の分かれる作品かな、と思いました。
8. 6 toroiya ■2014/06/27 21:14:39
チルノが変わらないだけに少年の心の擦れ具合が対比して映えてしまい、痛々しく見えました。
こういう時を経た思いを利用した話に弱いです。
9. 7 通りすがりのGさん ■2014/06/27 23:57:51
チルノが主人公の介護をするに至るまでの経緯がやや強引だった気もしますが、しんみりする良いお話でした。
語り部は大妖精よりも永琳あたりのほうが適任だったのでは…?
10. フリーレス 古木林 ■2014/07/05 22:06:42
>しの様
ありがとうございます、今回ほぼそこだけを狙った感じでした。

>リラクシ様
普通の人間からしたらある意味ディストピアですから妖怪側がわざとそういうモノを流通させている可能性も……

>あ様
普通のと違う氷なんで多分……ということにしておいてください。

>もさぎ様
安直だなーとは自分でも反省しております、が今回本当にこれ以外のネタがほとんど浮かばなかったので見切り発車するハメに……

>匿名様
ありきたりですが他に浮かばなかったのです、ごめんなさい。
それでもお褒め頂いてありがとうございます。

>グランドトライン様
誤字は本当に毎回なくなりませんね……これでも反省して一応何度もチェックはしてるんですが。

> ぱ。様
そういう系の同人誌好きでよく読むので今回そういう感じを目指してみました、ただテーマがありきたりなだけに文字表現だけで他と差別化というのはやはり難しいですね。

>toroiya様
時間の流れにズレがあるという事はその分どちらかが変わってしまう、悲しいけど避けられないと思って今回のテーマにしてみました。

>通りすがりのGさん様
やはり強引でしたね、今回ネタ出しが遅くて取り掛かりが遅かったので気ばかり焦ってしまったところはありました。
語り部は妖精の話なので妖精がいいのかなーと軽いノリで決めたので特にあまり深く考えてはいませんでしたが確かにそういうイメージではなかったかもしれませんね。
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